この記事で整理すること

  • 損益の集計と口座残高の動きを別に確認する
  • 費用の額だけでなく、契約期間と変更条件を見る
  • 費用変更が診療と業務に与える影響を記録する

売上と入金を、同じ数字として扱わない

まず、診療を行った月の売上と、実際に振り込まれた金額を分けて並べます。返戻・査定や未収金がある場合は、請求・入金の資料と照合し、未処理の理由と担当を確認します。月末の口座残高だけを見ても、診療の採算が変わったのか、入金時期がずれたのかは分かりません。

借入元本の返済や設備購入など、口座から出る金額と損益計算の扱いが一致しない支出もあります。会計資料と資金繰り表の差を説明できるようにすると、「利益があるのに現金が減る」という状況を整理できます。仕訳や個別の税務処理はこのページで決めず、担当者に確認する論点として残します。

固定費を、契約ごとに見えるようにする

賃料、人件費、システム、機器リース、保守、通信、清掃、広報などの支払いを一覧にします。費用を固定費と変動費に分ける際は、名称だけで判断せず、契約の計算方法を確認します。基本料金と従量料金が組み合わされている場合は、その二つを分けて記入すると、患者数が変わったときの動きが分かります。

各行には、金額、支払先、契約期間、自動更新、解約予告、途中解約の費用、利用している業務を記載します。同じ機能を持つサービスが重複していないか、使っていないオプションに課金されていないかを確認します。ただし、使う回数が少なくても、安全の確保や障害時の備えとして必要な契約もあります。回数だけで解約を決めないでください。

費用を変える前に、診療への影響を明らかにする

人件費を検討する場合は、合計額だけでなく、曜日・時間帯ごとの患者対応、残業、業務の滞留、休暇時の代替を整理します。診療に必要な体制、職種ごとの業務、雇用契約や適用されるルールを確認せず、比率だけで人数を決めないようにします。医師や看護師などの資格が必要な業務は、資格のない職員には移せません。担当者の負担が別の職員へ移るだけなら、支出が減っても運営の問題は残ります。

システムや委託先を変更する際は、新旧の契約が重なる期間、移行費、操作研修、データの引き出し、停止時の代替手段まで書き出します。毎月の金額差だけでなく、切替えに必要な支出と作業も比較するためです。現場で何が変わるかを関係者と確かめてから、契約変更を検討します。

集計結果から、次に確認する一項目を選ぶ

日本政策金融公庫の創業計画書では、売上高、売上原価、経費の計算根拠を記載する形になっています。開業後の見直しでも、仮定を実績に置き換え、どの項目で計画との差が出たかを追う考え方が役立ちます。比較期間の診療日数や休診、臨時支出も揃え、条件の違う月を単純に比較しないようにします。

月額支出を資金シミュレーターで整理したら、次に確認する項目を一つ決めます。たとえば未収金の内訳、更新が近い契約、重複するシステム、見積もりと実際の請求の差です。試算だけで経営の良し悪しは決められません。数字の根拠になる資料を一つずつ増やすと、税理士や金融機関との話し合いも具体的になります。

確認リスト

相談・作業の前に、ここを確認

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作業の進み具合の記録です。完了しても適法性や事業の可否を判定するものではありません。

出典・確認日

  1. 日本政策金融公庫:創業計画書 ↗確認日:2026-10-16

制度の対象・期限・地域ごとの取扱いは、必ず最新の公式案内をご確認ください。本文は一般的な情報と資料整理の手順であり、個別の法務・税務判断を提供しません。